2025.03.05

【コラム】予定納税とは？計算や納付の方法などを解説

　こんにちは！さいたま経理代行センターです。

　予定納税は、個人事業主やフリーランスの方にとって避けて通れない税務手続きのひとつです。しかし、「そもそも予定納税とは？」「計算方法がわからない」「納付期限を過ぎたらどうなる？」といった疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。特に、前年より所得が減少した場合、減額申請ができるのか不安に感じる方もいるかもしれません。本記事では、予定納税の仕組み・計算方法・納付スケジュールについて徹底解説します。さらに、納税を忘れた場合のペナルティや、資金繰りを考慮した納税計画の立て方も詳しく紹介しますので、ぜひ最後までお読みください！

 

予定納税とは？基礎知識とその目的を解説

　予定納税とは、翌年3月の確定申告で納める所得税の一部を、事前に2回（7月と11月）に分けて納付する制度です。
　これは、事業所得がある個人事業主やフリーランスにとって特に重要な手続きであり、税負担を分散する役割を果たします。また、納税資金をあらかじめ準備することで、確定申告時の資金繰りの負担を軽減できます。

予定納税の概要

　予定納税は、前年の所得税額を基に計算され、「前年の確定申告で納税額が15万円以上」の場合に適用されます。
　たとえば、前年の納税額が30万円であれば、翌年の7月と11月にそれぞれ10万円ずつ納付することになります。予定納税額は、前年の所得に基づくため、今年の収入が減少した場合には減額申請を行うことも可能です。

予定納税が必要な人とは？

　予定納税が必要になるのは、主に以下のような人です。

　●個人事業主・フリーランス：給与所得ではなく、事業所得を得ている場合
　●不動産所得がある人：賃貸収入などで一定額の所得を得ている場合
　●副業で大きな収入がある会社員：給与以外の所得が多い場合

　特に、フリーランスや個人事業主は毎月の給与天引きがないため、予定納税を活用することで税務リスクを軽減できます。

予定納税のメリットとデメリット

• メリット

  　●納税負担の分散：確定申告時に一括で納める負担を軽減できる
  　●税務リスクの回避：納税資金を事前に準備し、延滞税を防ぐ
  　●資金計画が立てやすい：事業運営に必要な資金計画をスムーズに進められる

  デメリット

  　●資金繰りの負担：納税資金を前もって準備する必要がある
  　●所得変動に対応しづらい：前年の所得を基準に計算されるため、今年の収入が減少しても納税額が変わらない
  　●減額申請の手続きが必要：収入が減った場合、予定納税の減額申請を行わなければ払いすぎてしまう可能性がある

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予定納税の対象者と条件

　予定納税は、すべての納税者が対象になるわけではなく、一定の条件を満たす人が対象となります。
　自分が予定納税の対象になるかどうかを確認し、適切な対応を取ることが重要です。

予定納税が発生する基準とは？

　予定納税が必要になる条件は、前年の確定申告での所得税額が15万円以上であることです。
　この基準を超えた場合、税務署から7月に「予定納税額の通知書」が送られてきます。

どのくらいの所得があると対象になるのか？

　予定納税の対象となる具体的な所得金額の目安は以下のとおりです。

　●事業所得が500万円以上（控除後の課税所得）
　●不動産所得が300万円以上
　●給与所得＋副業収入で600万円以上

　会社員で副業をしている場合、雑所得や事業所得の合計が一定額を超えると、予定納税の対象になることがあります。

個人事業主・フリーランスと予定納税

　個人事業主やフリーランスは、毎月の給与天引きがないため、「納税資金を確保する計画」が非常に重要です。
　特に、年末に経費を多く使って節税対策をする場合、予定納税額が過大になることもあるため、適切な資金管理が求められます。

 

予定納税の計算方法：どのように決まるのか？

　予定納税額は、前年の所得税額を基に計算されます。基本的な考え方として、「前年の税額の3分の1を2回に分けて納付する」というルールがあります。

予定納税額の計算方法

　予定納税額の計算式は以下のとおりです。

　予定納税額 ＝ 前年の所得税額 ÷ 3 × 2

　たとえば、前年の所得税額が30万円の場合、予定納税額は以下のようになります。

　第1期（7月）：10万円　
　第2期（11月）：10万円
　第3期（確定申告時）：残りの税額を確定申告で精算

3分の1ルールとは？

　この「3分の1ルール」は、納税の負担を分散するために設けられています。
　しかし、今年の所得が減少した場合には、前年の税額を基準にすると払いすぎてしまう可能性があります。この場合、減額申請を検討することが重要です。

 

まとめ

　予定納税について、理解が深まったのではないでしょうか？毎年の税金は避けて通れないものですが、予定納税をしっかり活用すれば、確定申告時の負担を軽減できるだけでなく、スムーズな資金繰りにもつながります。納税のタイミングを把握し、無理なく準備を進めていくことが大切ですね。もし「予定納税の計算が合っているか不安」「減額申請できるか知りたい」と感じたら、無理に一人で悩まずに、専門家に相談するのがベストな選択です！

　さいたま経理代行センターでは、給与計算代行サービスはもちろんのこと、年末調整等の関連業務に係るトータルサポートを承っております。社会保険料、源泉徴収税の控除を含む給与計算から、給与明細の発行、給与振込まで各種代行業務や、クラウド給与・勤怠ソフト導入のご提案などもさせていただいております。気になる方は是非、お気軽にご連絡下さい。

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